正しいツーリング企画の立て方を徹底解説!車複数台でのドライブの楽しみ方

ライフスタイル
春の行楽シーズンということで、今回は“正しいツーリング企画の立て方”と題して、車複数台でのドライブの楽しみ方について紹介させていただきます。

一般的には単なる移動手段と思われている車ですが、その世界は実に幅広く奥が深いものです。

ざっと思いつく限りでも、日常の生活に使用する車だけでなく、美しく維持管理しその美を競ったりするクラシックカーから走りそのものを楽しむスポーツカー、レーシングカー、購入を目指しても乗っても見ても楽しいスーパーカー、ゴージャスなスーパーインポートカーなどの多くの種類があります。

また、それらを使用した用途も単純にドライブからレースやラリーなどのスピード競技、計時ラリー、ドレスアップ、展示など様々です。

そこで、今回は数ある用途の中の一つドライブ、さらに単独でのドライブより楽しさ10倍のツーリングについてお話したいと思います。
もちろん時間が空いた時などに突発的にその場のノリでやってみても楽しいですが、それよりももっと安全で老若男女誰しもが楽しめるかっちりとしたツーリングの計画方法について紹介させていただきます。

タイトルに“正しい”なんて書いてしまっていますが、もちろんツーリングの企画の立て方に正しいも間違いもありません。

10人いれば10通りのツーリングの形があっていいのですが、かっちりと安全に不安なく楽しめる方法を一つの王道とも言えるパターンを経験に基づいて紹介させていただきます。

 

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開催日程

せっかく企画しても、参加者の都合が合わず少なすぎても寂しいものです。

フットワークが軽くあらかじめ参加が見込めそうな主要メンバーの都合を事前に抑えておきます。

その後は、候補をいくつか絞った目的地のイベント状況などによって詳細を決定します。

このとき目的地候補のイベント状況を確認することを忘れないようにしましょう。行きたかったメインの場所が工事中だったり、大規模なお祭りがあって車で入れないなどもよくあることです。

私の経験上では、過去に神奈川県の三崎漁港にマグロを食べにいくツーリングを開催した際に、ちょうど三崎漁港祭にぶつかってしまい目的地まで残り1kmとなったところで大渋滞。
駐車場まで3時間かかったという苦い思い出があります。
しかも、特殊な車が多かっただけに、3時間も渋滞にはまるとオーバーヒートなどの不調を訴える車まで出てしまいました。
☆ポイント

ここでの主要メンバーとは、単にマストで参加して欲しい人でもいいのですが、やはり当日サポートしてくれるメンバーは必ず抑えておきたいですね。

ツーリングには目的地での誘導係や迷子の防止、目的地までの道案内、写真撮影などさまざまな役割が必要になります。

もちろん全てを幹事一人でやることも不可能ではありませんが、サポートしてくれるメンバーがいると心強いし幹事も楽しむ余裕が生まれますね。

 

目的地選び

参加者の層(カップル、ファミリー、年齢、性別、国籍)やある程度の趣向に合わせて、可能な限り誰もが楽しめる目的地を選びます。

車好きのためのツーリングとはいえ、一緒に走ることで主役達の欲求はある程度満たされるわけですから、ここではあえて家族や彼女、子供達などの同伴者達の要望を優先してあげるとみんなが楽しく満足のいくイベントになります。

家族連れが多いなら牧場や行楽地、独身者ばかりならアスレチックやカート、美術館などがお勧めです。

また、ツーリングには渋滞や天候など不確定要素も多々あります。安全のためにも無理にスケジュール通りこなそうとはせずに、臨機応変に組み立てなおせるような余裕をもちましょう。

その余裕を持つためにも目的地やイベントを予備の分まで調べておくことも大切です。

☆ポイント

ツーリングにタイトルを持たせるためにもメインとなる季節柄やそれに合わせた食べ物を選ぶとその後の組み立てが容易になります。

例えば、春=イチゴ狩り、夏=BBQ・潮干狩り、秋=ブドウや枇杷狩りなどではいかがでしょうか。年齢や参加者構成関係なく果物狩りは受けがいいです。

また、それ以外にも季節関係なく万能にメインとして使えるのは、やはり海鮮物ではないでしょうか。海岸沿いをドライブして漁港で海鮮丼を食べる。これだけでも、もう立派なツーリング企画のできあがりですね。

主となる目的が決まれば、後はその周辺地域でサブとなる目的地を複数調べておきましょう。メインが食事なら、食後のデザートや3時のおやつ、カフェ、体験型のイベントや工場見学などの大人の社会見学も面白いでしょう。

子供向けの牧場や果物狩り、大人向けのお酒工場の見学などのように、バランスよく新しい知識を得られるものを入れておくと満足感が高い傾向にありますのでぜひ工夫してみてくださいね。

ここまで決まれば、後は詳細を詰めていくだけですが、実はここまでは誰がやっても大差はないはずです。
できる幹事の腕の見せ所はここからが始まりなのです。
詳細はつづくその2で紹介させていただきますね。

開催日や目的地などの大枠は決めることができたはずですので、ここからはいよいよ主催者の腕の見せ所である詳細な肉付け部分をレクチャーさせていただきます。

 

ルート選び

目的地までのルート選びはもしかしたら目的地選び以上に大切かもしれません。

せっかくのツーリング、通る道のリズムや景色によって楽しさは大きく変わるはずです。

海に近い目的地なら海岸沿い、山を通るならワインディングは必ず入れたいポイントですね。

☆ポイント

一番失敗しないルート選びの基準としては、目的地周辺(5~10km手前くらい)までは、できるだけ分岐が少ない最短ルートを使って、残りは前述した海岸沿いやワインディングをいれます。

 

そうすれば、時間も読みやすいし、海岸沿いやワインディングは信号が少ないことも多く結局は早道になっていたりもします。

また、一般道を走る際には信号が少なく車線の多い道路、そして分岐の少ない道順を選ぶことも大事です。

なぜかと言いますと、台数が4、5台程度ならいいのですが増えてくるとどうしても信号で分断されてしまうことも発生します。1度ずつの分断ならまだしも、2度3度と続いてしまうと完全にはぐれてしまいます。

信号や分岐が少なければ、その分追いつくのも容易です。

この道順の良し悪しは、気持ちよく走ることだけでなく、事故のリスクを減らすことにも直結します。

なぜかといいますと、後方を走る参加者の気持ちになればわかるのですが、あまり知らない道を他の車達がカーナビ通り走るとも限らないので、遅れまいと無理をしてしまったり、遅れた際に追いつこうと必死になるあまり交通ルールをうっかり無視してしまったりすることにもつながり危険だからです。

 

目的地との交渉

ツーリングで行くからにはそれなりの人数になることが予測されます。少なくても10人以上、多ければ数百人まで。

ボリュームディスカウントを効かせたり、ランチの席を確保したりするなど、気持ちよく過ごすために気を付けなくてはいけないことと、発想しだいではお得なことがたくさんあります。

目的地を運営する方と事前に必ず交渉してみましょう。

☆ポイント

もちろん可能な限り早めに交渉するべし!お店側には仕入れなどの都合もあります。人数が確定していなくても、おおよその予定でもいいので早く交渉すれば早いほどいい条件が引き出せるはずです。

 

必ず確認しておきたいポイント

  • 食事の座席や個室の確保、メニュー確認と予約(事前に団体スペシャルメニュー等確認の上、参加者にもアレルギーや好き嫌いを聞いておいてあげましょう)
  • まとめて停められる駐車スペースの確保。車高の低いクルマの場合は特に段差などに対する注意が必要。お店に複数個所の駐車場があるなら低い車でも止められる場所や、団体でまとまって駐車できる場所を確保しておいてもらいましょう)

交渉しだいではお得なポイント

  • 入場料などの団体割引
  • 果物狩りなどの制限時間の延長
  • 団体だけのスペシャルメニューの提案

 

事前準備

せっかく一生懸命準備していても、直前になってキャンセルしてくる参加者が必ず発生します。

そこで、最小限にとどめるために、SNS等で参加者に事前準備をいろいろ行っていることやいかに楽しそうなイベントなのかをアピールしておきましょう。

参加者にメニューを選んでもらったり、数日前から天気予報を添えてカウントダウンするなどで参加意識を高めてもらうことも効果的です。

☆ポイント

事前準備として以下のことを実施しておきましょう。

シオリの作成

サポートしてくれるメンバーに対して事前にシオリを見せて、当日の役割分担や動き方を確認しておきましょう。

  • 参加者名簿
    参加車両の車種や色などの特徴や空席を把握しておくことで、参加者同士でどの車が仲間なのかをわかるようにしておきます。また、乗組員の構成などを記載しておくことで、会計時にまとめてスムース支払うことも可能です。
  • 当日のタイムスケジュール
    あくまでも緩めに目安としての予定を決めておくだけで、後々の状況によっては臨機応変に変更が可能なように組み立てておきましょう。
  • 道順入りの地図
  • 注意事項(キャノンボール禁止などの安全運転やはぐれた場合の対処等)

体験系のイベントを予定している場合は、エプロンなどの汚れ対策品の購入等

デジカメの充電と記録媒体の空き容量確認

前日と当日朝には必ず天気予報を確認しておきます。

目的地や体験等の内容によっては中止や延期の判断も必要になる場合があります。

 

ここまでの事前準備ができれば、ツーリングマスターと呼ばれる日も近いのではないでしょうか。
遊びも仕事も一生懸命!こうなってくると当日がいよいよ楽しみですね。

次は準備が整ったところで当日の詳細な動き方や注意点を紹介させていただきます。

何事も準備8割ですので、ここまでくれば当日は安心して常に自分も参加者の一人として楽しむだけの余裕を持ちましょう。

その余裕が参加者にも伝わり、みんなが楽しむことにつながります。

逆に余裕がなかったり、緊張していたり心配していては参加者にも伝わってしまいます。

 

当日の動き方

いよいよ待ちに待ったツーリング当日です。

ここまで事前の準備ができていれば、後は予定通りこなしていくだけです。当日の動き方のポイントを順に解説します。

 

集合~出発

全ての参加者が集合時刻に遅れないように、万が一寝坊している可能性も考慮して、全参加者宛に30分前連絡をしておきましょう。LINEが既読にならなかったら要注意です。

(私のチームは、全員同じマンション群に住んでいるので30分あれば十分集合可能ですが、もちろん遠方からの参加者についてはもう少し余裕を持った時刻に連絡しましょう。)

幹事とサポートメンバーはできるだけ誰よりも早く集合場所にいるようにしましょう。

そこで、当日の天候や渋滞情報への対応や流れの確認をしておきます。

全ドライバーが集合したところで、ブリーフィングを実施しましょう。

安全に直結するような注意点もあるので、ふざけ過ぎに注意。ここでかっちりとした雰囲気で実施しておくことで安全運転に対する意識やイベントそのものを高尚なものに引き上げる効果があります。

全員揃ったらすかさず集合写真を撮りましょう。

後回しにすると案外タイミングを逃すことがあります。

ブリーフィング後は速やかにシオリに沿って目的地をカーナビにセットしてもらいます。

全車のカーナビにセットが完了したところで出発します。

サポートメンバーで道に詳しい人がいる場合は、途中の信号などではぐれた人がでたときのために予め最後尾を守ってもらいましょう。

 

主目的地到着~副目的地

自身が先頭を走り、バックミラーでは常に周囲に全車揃っているかを気にかけます。

特に、信号を通過した後や合流、分岐で後続車が間違うことが多いです。

右左折や分岐の際には早めにウィンカーを出すことを心がけましょう。

目的地に到着したら、入り口から遠くてもできるだけ集まって駐車できるスペースを探し、すぐに他の参加者の誘導係りをしましょう。

事前にサポートメンバーに頼んでおくといいでしょう。

大きなツーリングになると誘導灯は必須です。

もちろん事前に会場との交渉ができていればスタッフの誘導に従いましょう。

事前に目的地運営者と交渉している場合は、できるだけ窓口となっている担当者本人を探して挨拶やお礼を伝えておきましょう。次回からもよい関係が継続できるかもしれません。

主目的地でのプログラムが終了したら、時刻や天気、参加者のテンション、小さな子供たちの状態、帰路の渋滞情報などを総合的に判断しながら次の副目的地を下調べした候補の中から決めましょう。

他の参加者と相談して決めるのももちろんOKです。副目的地には食後の運動やデザートが人気です。

 

副目的地~帰宅

副目的地でのプログラムが終了したら、前述と同じように状況を判断し、次の目的地に行くのか、帰るのか、帰りに寄り道するのかを決めます。

帰り道は、渋滞情報に十分配慮しながらルートを選びましょう。

可能なら到着時に再度集合して、よかったことや反省点などを振り返る終わりの会を開催しましょう。

行楽シーズンは帰り道で渋滞していることも多いです。

そんなときには無理して渋滞の中を進むよりも、大きなパーキングエリアなどで少し早めの夕食をみんなでとるなどして、渋滞が解消するのを待ちましょう。

経験上わかったことは、結局のところ帰宅時間はそれほど変わらないことが多いということです。

 

☆ポイント

事前に苦労してスケジュールを立てたこともあり、当日はそれを守ることに執着してしまいがちです。
しかし、車という便利な反面大きな危険も伴う道具を使っているということを忘れずに余裕をもった行動を心がけましょう。
渋滞や遅刻などにより予定より大幅に時間が押してしまった場合には、次回の楽しみにとっておくつもりで、時には目的地を一つ二つ飛ばす大胆な判断も大切です。
何よりも安全が最優先で、みんなが事故やケガなく楽しめるように心がけましょう。

 

いかがでしたか。当日の動きもちょっとした配慮でみんなが楽しくなる工夫がいっぱいありましたね。

もちろん紹介させていただいたものはほんの一部ですので、みなさんもいろいろ工夫して自分にあったやり方を探してみてくださいね。

当日が無事に終わってホッとしていることでしょう。ここからはのんびりとその余韻に浸りましょう。

 

事後処理

せっかくツーリングを開催したので、当日楽しかった思いでの余韻に浸りましょう。

画像を整理して参加者に配ってあげれば、できる幹事の完成ではないでしょうか。

家族連れでの参加者にとっては大事な成長の1ページになることでしょう。

整理した画像は、FaceBookやinstagramなどのSNSやブログに掲載することで、新たな楽しいメンバーや別のイベントとのコラボレーションが生まれるきっかけになることがあります。

その他にも、次回企画するときの参考や翌年の同じ時期の企画の目安にもなります。

 

☆ポイント

事前に目的地運営者と調整していた場合は、当日の対応に対する意見や感謝の意を伝えるメールを送付しておきましょう。
礼儀でもありますし、次回訪れる際にさらに優遇してもらえる可能性にもつながります。

 

経験談

 

これまで筆者は約8年に渡って年間6回程度はツーリングに参加・主催してきました。
振り返れば50回にもなることに自分でも驚きました。
これまでの経験の中から失敗談や特に楽しかったものを選んで一部を紹介させていただきます。
三崎漁港にマグロを食べにいったのですが、後2kmで到着というところで大渋滞。結局ランチを食べられたのは予定より3時間遅れの15時半でした。
なんと、三崎漁港祭り当日に当たってしまっていました。下調べ不足ですね。
おかげでスケジュールは大幅に変更しましたが、祭りにも参加できて参加者は楽しんでくれたので結果オーライですね。
空いていれば本当に便利なアクアライン。土日は、木更津のアウトレットのおかげで帰りは大渋滞ですよね。
そこで、アクアラインを使う組と陸地を周る湾岸組に分かれてみました。目的地は港区です。
2時間ほどかかって到着すると、5分早く湾岸組が到着していました。(笑)
ということで、通行料金も高めだし必ずしもアクアラインが早いとは限らないので、渋滞が予想される場合には、陸地の湾岸周りも選択肢に追加してみてはいかがでしょうか。
湾岸は道路そのものも広くて走りやすいですし、お勧めです。
1週間前まで当日の降水確率が80%だったのに2日前には20%まで下がったため決行を宣言し、当日に臨んだのですが結局は、1日中雨が止むことはなく今一の回となってしまいました。
雨だったからこそ本来の予定が中止になり参加できるようになったメンバーもいたのはよかったのですが、やはりツーリングは晴れた日に行いたいものですね。
私の場合は小さな子供もいるため、雨だと車内が汚れるのが一番困ります。
2016年にお花見ツーリングと題して、数千本の桜が咲くことで有名な埼玉県の武蔵の村を訪れたのですが、例年より開花が遅れて2分くらいしか咲いていませんでした。
もちろん、お花見としては全く成立しませんでした。
幸い園内でのイチゴ狩りやBBQも事前に予約していましたので、楽しく過ごすことができました。
やはり不確定要素がある場合には、次の手札まで準備しておくことが大切ですね。
2015年に日本中からスーパーカーが富士スピードウェイに集結するイベントにチームとして参加したときのことです。
港区から富士スピードウェイまで通常なら1時間程度で到着するので、余裕を見て集合2時間前に出発しました。
ところが、この日は3連休の中日にあたり、事故渋滞2件もあり3時間半もかかってしまいました。もちろん大遅刻で主催者にお詫びしました。
その後、2016年、2017年と3年連続で遅刻の記録更新中です。
毎年今年こそ気を付けなければとは思いつつ、どうしても首都高の同じ場所で事故渋滞にひっかかってしまい東名高速に乗るころには行楽渋滞の真っ最中になってしまっているのです。
そろそろ来年こそは遅れないように集合したいと思います。
山梨県の友人が営む農園にさくらんぼ狩りに行った帰り道のことです。
中央道のトンネルに入ったところで急に渋滞が発生しました。前の車もハザードランプを出す暇もないほどです。
仲間の車は全車無事に止まれたのですが、4台後ろの一般車が停まり切れずに追突し、結局ツーリングの最後尾に追突する5台の玉突き事故となってしまいました。
こればかりは避けようのないものではあるものの残念でした。
事故後は、後続にいた仲間が事故処理から警察の現場検証や病院への輸送、事故車両の引き上げまでを手伝い次のパーキングエリアで全員で夕ご飯を食べることができました。
手慣れたメンバーが後ろにいたのは不幸中の幸いでした。
ツーリングの企画~開催~後の余韻まで紹介させていただきましたが、みなさんの今後の素敵なカーライフに少しでも寄与できれば嬉しいです。
これらを参考にぜひぜひツーリングを開催してみてくださいね。
幹事を持ち回りで交代していくのもそれぞれのカラーがでて楽しいですよ。

 

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