一昔前は、高級車の盗難予防のための上級装備といった印象のあるセキュリティーアラームシステムでしたが、今や軽自動車でも当然のように標準装備されるようになってきています。
人気のない駐車場などに愛車を駐めている方にとっては頼もしい存在ですが、誤作動させてしまうことも、頻繁に発生しているようです。あまりに誤作動が多いので、セキュリティーが作動しても他の人の車だと「ああ、やってしまいましたね…」って思うくらいで見向きもしなかったりもします。

セキュリティーアラームの作動条件ってどうなっているのか?
車に必ず備え付けてある説明書に詳しく解説が載っています
最初に疑問に感じるのが、どのようにしたらセキュリティーアラームが発動するのかということではないでしょうか。
普通にドアを開け閉めしただけのつもりなのに、意図せずに突然大音量でクラクションが鳴り始め、ハザードランプも派手に点滅を始めるものだから、大抵の人はびっくり仰天、プチパニックにおちいってしまうのが普通です。
メーカーや車種によっても作動条件が多少異なるようですが、ここではホンダのアコードを例に確認してみたいと思います。
ホンダのマニュアルには…
”警報装置は、セキュリティーアラームシステムがセットされているときに次のようなことのいずれかを行うと作動します。
- ドアまたはトランクをキー、キーレスエントリーあるいはHondaスマートキーを使わず に開けようとしたとき。
- トランクやボンネットをこじ開けようとしたとき。
- エンジンスイッチをⅡにしたとき。
警報装置の動作については…
警報装置が作動すると、ホーンが断続的に鳴り、非常点滅表示灯がすべて点滅します。
警報装置は、セキュリティーアラームシステムを止めるまで最大5分間作動します。
…と記載されています。この条件をしっかり覚えておけば誤作動の大部分は防げますので愛車の条件も念のため確認しておきましょう。
ではどうすればセキュリティーアラームの警報は止まるのか!?
キー、キーレスエントリーあるいはHondaスマートキーで解錠すれば、その時点で警報装置は止まります
…とあって、一度わかってしまえば実にシンプルなので、落ち着いて対処すれば何の問題もなさそうです。
メーカーや車種によって取り扱いは異なるかもしれませんが、基本的にはこの形が一般的なようですので、知らなかったかった方はぜひこの機会に覚えておきましょう。
心配な方は、車の取扱説明書を一度確認されることをおすすめします。
普通に考えると、間違って鳴らすようなことは一見なさそうなのですが、いくつか落とし穴があります。代表的な2つのパターンをご紹介しましょう。
その1
中に人が乗っている状態でキーレスエントリー(リモコンキー)でドアロックして、中の人がドアロックを中からセンタードアロックボタンで解錠してしまった場合
その2
キーレスエントリーでドアロックしたが、リモコンでなく鍵穴を使ってロック解除してしまった場合
その1のケースは、運転手がちょっと車を離れた際に、なんとなくリモコンでドアロックしてしまい、車内の人が外に出るときにセンタードアロックを押して解錠してしまう場合などが考えられますが、キーが手元に無いと止める方法が無いので困るパターンでしょう。
その2のケースはキーレスエントリーでドアロックしたけれども、電池が消耗していて解錠の反応が悪く、鍵穴を使って開けてしまった場合が多そうです。この場合はキーレスキーをなるべくハンドル近くの受信部に近づけてLOCKかUNLOCK 操作をして止めるしかありません。
いずれにしても止める方法はキーレスキーのボタンを押すしかありません。
未然に防ぐには、中に人を残してキーレスキーでロックしないことを徹底して(もしくはセンタードアロックで解錠しない)リモコンキーの電池消耗に気を配る(反応が悪くなってきたら早めに電池交換)するなどの対策が有効です。
誤作動が心配なのでセキュリティーを解除しておくとかできるのか?
三菱グランディスは車載コンピューターで設定変更できる
セキュリティーシステムは、メーカーによってはかなり敏感で、車に誤って触れて揺らしただけでも作動してしまうものもあるようです。
本人が近くにいれば対処のしようもありますが、車から離れているときに誤作動してしまうと気が付かないうちに大迷惑を掛けていたという恐ろしい事態にもなりかねません。
実際に自宅から離れた閑静な住宅街の賃貸駐車場で本人の全く知らない内にセキュリティーアラームが誤作動して、貸主から大目玉をくらったなんてこともあるようです。

そういう訳で、うちの車は盗られたり、イタズラされる心配もないからセキュリティーを解除しておきたいという方もいらっしゃるかもしれません。
そんな時は、車種によっては車の設定で簡単にセキュリティーをOFFにしたり、作動条件を変えたりすることができる場合も多いので、ご紹介しておきましょう。
ここでは三菱のグランディスを例にとってご紹介します。
私の乗っている三菱のグランディスの場合、三菱マルチコミニケーションシステム(MMCS)で設定することが可能になっています。
タッチパネルで装備設定画面を呼び出し、メニューから警報音を選択します。さらに警報音メニューのセキュリティーアラームの解除ボタンを押せばセキュリティー解除完了です。
MMCS非搭載グレードでは、ライトとワイパーのレバー操作で解除するようになっていて、同じ車種でもグレードによって解除方法は異なっています。このあたりの設定も、ご自身の車の説明書で確認しておくと良いでしょう。
400ページくらいある取扱説明書。純正ナビと車載システムの説明書もそれぞれ別冊であります
セキュリティーアラーム以外にも知らなかった機能がいっぱい!?
予備タイヤの外し方など、愛車でも知らなかった情報がいっぱい…
セキュリティーアラームの説明を探しているうちに、他の項目にも目が止まって、「こんな機能があったのか」などと、新しい発見があるかもしれません。
特にインパネ周りやナビ関係は、なんとなく使いこなしたつもりになっているけれども本当はよくわかっていないケースが多いのではと推測します。
特にカーナビなどは、非常に高機能になっていますので、せっかくの機能を使いこなしていない可能性も大いに有り得るでしょう。
…というか、私自身全部分かっているとは言い難いので、他人のことを言えたものじゃないんですが…。
もしかしたら車を購入してから取扱説明書を一度も読んだことがないというかたもいらっしゃるのではないでしょうか。隅々まで一字一句漏らさず確認…なんてことまではする必要もないのでしょうが、一度はざっと目を通しておくと知らなかった機能を発見することもあるかもしれません。
とくに最近の高機能な車では、ディーラーの方も説明しきれないほどの機能が目白押しなので読んでおくに越したことは無いと思います。
まとめ
なんとなくわかっているようで、意外とあまり知らないようなことって、自分の愛車であっても案外あるのではないでしょうか。
ぜひこの機会にセキュリティーアラームを含めて、様々な機能について説明書などで確認してみてはいかがでしょうか。
コメント
近所の駐車場でしょっちゅう、クラクションが鳴り続けています。深夜も早朝も誤作動で起こされます。
30秒ほどで止むのですが、所有者が出てくるわけでもなく、警察が呼ばれるわけでもなく、
ただ近隣住人の安眠を妨げているだけです。
あれはセキュリティの意味があるのかと不思議です。
いつか本当に盗難にあっても、「ああまた誤作動が始まったうるさいな」で終わるだけでしょう。
こちらとしては、いっそ盗まれてほしいです。熟睡したい。