車とボートのコラボ メルセデスAMG×シガレット・レーシングとブガッティ×パーマー・ジョンソン

新車・試乗情報
自動車のモーターショー同様に船の世界にもボートショーが存在します。
ここ日本でも寒い冬が終わりいよいよクルージングのシーズンインということで、今回はスーパーボートについて特集させていただきます。

一見すると、このコーナーの題材である車とは離れてしまうように思えるのですが、実はそうでもないのです。

なぜなら、車好きは時計好き、女好き(女性読者の方々すいません)、ボート好きが非常に多く私の周りにもマイボートをお持ちの方がたくさんいます。

要するに、趣味や趣向、アイデンティティの表現方法として車や船には共通する点が多々あると言うことです。

そのことは、もちろんメーカーサイドにとっても周知の事実であり、そんなマーケットを見逃すはずがありません。

名だたる高級車メーカーは自社の名を冠したボートやボートメーカーとのコラボモデルが数多く存在しますので、その一部を紹介させていただきます。

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車に対する価値観

世界最高級の市販車として有名なブガッティ・ヴェイロン。フォルクスワーゲングループが開発に至った背景には、“クルーザーやジェット機を趣味にもつ大富豪にとっては、自動車はあまりにも安すぎる。だったら大富豪を満足させられるこれまでにない超高性能な車を価格度外視で作ってしまえばいい。”という発想があったそうです。

確かに、言われてみればヴェイロンが発売されるまでは、最も高価な市販車ですらせいぜい数千万円止まりでした。

そのヴェイロンですら約3億円と、クルーザー、ましてやジェット機と比較すればあまりにも“安すぎる”と言えます。

物の価値・価格というものは、つくづく市場の論理により作られた数字でしかないのだなと思い知らされますね。

 

メルセデスAMG×シガレット・レーシング

メルセデス・ベンツのエンブレムは皆様ご存知の通り“スリーポインテッドスター”と呼ばれる3つの頂点を持つ星ですが、これは陸・海・空を制覇するという意味が込められています。

そんなメルセデスですが、実際のところ船や飛行機は製造していません。その代わり第二次世界大戦前や戦中には数多くの船や航空機用のエンジンを開発・製造していました。

そんな、海にもこだわりあるメルセデスが船の分野を見過ごすはずはなく、スポーツ部門であるAMGとボートメーカーのコラボによるスーパーボートを開発し、ボートショーを賑わせています。


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このボートは、メルセデス・ベンツが日本発のレーシングシミュレータとも言えるテレビゲーム“グランツーリスモ”とのコラボにより製作したコンセプトカー“メルセデス ベンツ AMG ヴィジョングランツーリスモ”をイメージして、アメリカのシガレット・レーシング社と開発したパワーボート”Cigarette Racing Vision GT Concept”です。

2014年のマイアミボートショーにて華々しくお披露目されました。

シガレット・レーシングと言えば、ボート大国アメリカが誇る老舗スポーツボートメーカーです。

メルセデス・ベンツAMGヴィジョングランツーリスモとイメージを共有するためにお揃いのボディカラーに統一され、AMGの名にふさわしいラグジュアリーながらスポーティーな内外装に仕立てられています。

ベースとなるモデルは、シガレット・レーシングのパワーボート、50’Cigarette Marauderで、ただでさえ軽量なベースをさらに453kgも軽量化しており、2基搭載されたパワートレインの合計最高出力はなんと3300馬力!
最高速度は海上にも関わらず225㎞/h以上と、圧倒的なスケールです。

気になる価格は、150万ドル(日本円で約1億8000万円)からとのことです。

ボートの世界は車のように吊るしでオーダーすることはまずなく、内装を好みの仕様でオーダーすれば、「あっ」という間に価格も跳ね上がっていきます。

 


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こちらは、2017年のマイアミボートショーバージョンです。

メルセデス・ベンツAMGヴィジョングランツーリスモの市販車版ともいえるAMG GTの最強モデルAMG GT-Rと、同じくシガレット・レーシングの50’Cigarette Marauderとのコラボレーションで、しかもAMG誕生50周年を記念する企画となっていますので力の入りようにも頷けます。

実は、私もこの最強コラボシリーズを毎年楽しみにしている一人です。

 

ブガッティ×パーマー・ジョンソン


http://intensive911.com/

自動車界の頂点は、ボート界でも頂点を目指しているようです。

ハイスピードメガヨットの雄パーマー・ジョンソンとブガッティがコラボすることによりシロンをモチーフとするヨットを販売する計画が発表されました。

フォルクスワーゲングループの統計によると、ブガッティのオーナーは平均して車84台、プライベートジェット3機、船1艇を所有していることが判明しています。

もともと船やジェット機から着想を得たブガッティですから、このコラボは必然と言えるでしょう。

このボート、斬新なデザインも素晴らしいですが、シロンの内装パーツを多数使用している上に、なんとなんと!船内にジャグジーまで備えるというゴージャスぶりです。

ここまでくるとラグジュアリーくらいの言葉では足りない気がしてきます。

 

 

自動車と船のコラボ企画

実は、メルセデスAMGにしろブガッティにしろ、ボートと車の間に部品などの共有関係はほとんどありません。

ほぼデザイン上のモチーフだけと言えます。

そんなコラボに意味はあるのでしょうか?と、言いたかったのですが、あまりにも突き抜けた世界観を見ていると楽しくて楽しくて、そんな細かいことはどうでもよくなってしまいました。

世界一高性能でラグジュアリーな車とそれをモチーフにしたボートには船内にジャグジー、世界観や精神性という意味では、ピッタリのコラボレーションだと思います。

ハイパフォーマンススポーツブランドとして歴史あるAMGと老舗パワーボートメーカーのコラボにも言えることですが、話題性やブランドイメージの発信という意味ではこれほどわかりやすく効果的なものもないのではないでしょうか。ありです!

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