
その日本で一番早い内覧会が5月24日にコーンズ芝ショールームで開催されましたのでその模様をお届けします。
「最新型お披露目の流れ」
次の画像をご覧いただければわかるとおり、フェラーリ!最新型!と聞いてさぞかし華やかな世界だろうと想像するよりも少しこじんまりとしていることに驚かれると思います。それもそのはずで、近年のフェラーリのお披露目の流儀としては、以下の流れとなっています。
世界的モーターショーでお披露目済みの場合
限定数の顧客を招待して、ショールーム等で小さく内覧会を開催(オーダー済みの顧客等に限定したナイトパーティーもあり)→あまり招待を限定せずに大きな場所を借りて盛大に発表会を開催
タイミングが合わず世界的モーターショーでお披露目していない場合
最小に限定した顧客を招待してショールーム内、もしくは大使館等で秘密裏に内覧会を開催(この際スマートフォンやカメラは入り口で没収され、写真撮影は厳禁となる)→後の流れはお披露目済みと同様、今回のパターンは上記の中の世界的モーターショー(ジュネーヴ)でお披露目済みの場合の次のステップである内覧会にあたります。ですので、次には大々的な発表会が予定されているということです。この両者でもっとも特徴的なのは、招待されている客層の違いです。どちらがどうと言うのはここでは差し控えさせていただきますが、違いが面白いです。
「812スーパーファスト内覧会」
インビテーションは突然でした。恐らく土日のうちに自宅ポストに投函されていたのだと思いますが、私が気付いたのは締め切り当日の5月22日(月)でした。24日(水)のイベントが、20日(土)に案内されて22日(月)に締め切られる。このあたりのスピード感一つをとってみても特別であることがわかります。
あまりにも楽しみ過ぎて、当日は16時開始にも関わらず15時半には一番乗りで到着してしまいました。会場2階のソファーで精巧に作られたアマルガム製250GTOの1/10モデルと812の先代にあたるF12の認定中古車を眺めながら時間をつぶします。こんな空間なら何時間でも大歓迎です。
それにしてもこのF12は所謂“イケてる“仕様です。360モデナの時代から突如としてブームが始まった、ビアンコ(白)の外装にロッソ(赤)の神固体と呼ばれるお決まりの仕様です。長く持つオーナーはいないものの、市場では常に誰かしら探しており、リセールの高い組み合わせとなっています。個人的にはあまり好みではありません。特にこのドギツイ赤い内装は、運転中の疲れを誘発すると共にフロントガラスのダッシュボードへの映りこみも最高ランクです。
そうこうしているうちに定刻を過ぎて16時10分となり、いよいよアンヴェールです。カッコいいプロジェクター映像が壁一面に映し出されて、場の期待感を一しきり高めたところで、おもむろに両サイドに立っていたヴェールガールが車に向って歩き出します。と、ここでハプニング発生!客席側である左にいたヴェールガールが緊張のあまり、わずかな段差に躓いてヒールを投げ出してしまいました。(笑)本人は必死でヒールを履きなおし、周囲は笑いをこらえるのに必死で車から意識が反れてしまいました。
気を取り直して、今度は無事にアンヴェールされ、最新フラッグシップの登場です。ここでまたしても意表を突かれることになります。ロッソだとばかり思っていたら、なんとマットグレーの固体が姿を現しました!!
正直な感想としては、やはりロッソでみたかったです。一時の流行は最早過ぎ去り、時代遅れの感が漂うマットグレーではありますが、実はフェラーリV12の誕生から70年を記念した特別色2色の一つなのです。正式名称は、赤がRosso Settantanni(ロッソセンタッタ)、このマットグレーがMatte Warm Grey(マットウォームグレイ)です。
スタイリングについては当日撮影した画像でお楽しみください。
フロントマスクは意外とシンプルです。ヘッドライト横の穴が近年のライトの小ささを補っていていいかもしれません。
なんといっても、最大のハイライトはリアビューです。これから先10年のフェラーリデザインの方向性を感じさせる出来栄えです。個人的には非常にカッコいいと感じました。
ただし、テールゲート上のヴェンチュリー効果?を狙った窪みには???です。降雨時や洗車時には、盛大に水たまりができることでしょう。それとも、ここにフルーツにシャンパンを注いでパーティーでもするためでしょうか?とにかく気をつけないと、うっかりテールゲートを開けると中の荷物が水浸しになりそうです。
ついにはワイパースイッチまでステアリングに付いちゃいました。スイッチ周りのデザインも抜かりなくカッコいいです。
V12が収まる果てし無く長いフロントノーズ
詳細なスペックなどについては引き続きその2で紹介させていただきます。
コメント