東京オートサロン2017の参加レポート

新年明けましての毎年恒例となる車業界の行事といえばやはり東京オートサロンではないでしょうか。今回はオートサロンの内部事情から出展車両の速報まで、ここでしかお話しできない裏側までお届けしたいと思います。

東京オートサロンの特徴

東京オートサロンはメーカー主体のモーターショーとは異なり、町の車屋さんが主役のカスタムカーの祭典となっています。最大の特徴はやはり、その華やかさではないでしょうか。他のモーターショーがメーカーを中心にノーマルの車両を展示しているところ、オートサロンでは色とりどりのカラーリングやド派手なエアロ、そして際どい衣装を身にまとったキャンペーンガール達がショーを盛り上げます。
ドイツのエッセンモーターショー、アメリカのSEMAショーと並び世界三大カスタムカーショーと言われています。
2017年は1月13日(金)・14日(土)・15日(日)の3日間の開催で、延べ324,400人が来場したと発表されています。ここ数年だけを振り返ってみても、2015年309,679人2016年325,501人と相当な人数となっています。しかし、実はこの数字は嘘で、本当の来場者数は50万人を超えており、本当の数字を公表してしまうと消防法の観点から、入場制限や会場内通路幅を変更する必要があるため控えめに公表していると言われています。
近年では来場者だけでなく出展希望者も増加しており、幕張メッセの全スペース11ホールを使用してもまだ足りず抽選となっているほどです。

展示車両紹介1

さすがに世界三大サロンと言われるだけあって、展示車両のレベルは非常に高いです。そんな中でも特に光っていた車を私の独断と偏見で紹介させていただきます。

CHEVROLET コルベットZ06(C7)

アメリカ発の塗って剥がせるスプレー塗料専門店の“株式会社オキ・ドリーム”から展示されていた第7世代目コルベットC7のZ06の紹介です。
いかがでしょうか?画像ではわかりにくいかもしれませんが、この車は見る角度によって大きく色が変わります。緑と青のマジョーラカラーが印象的で、塗装の完成度が非常に高く、一見するとイギリスの少量生産車TVRの純正カスケードインディゴのようにも見えます。
実はこれが最新の塗って剥がせるスプレー塗料PLASTIDIP(プラスティーディップ)なのです。

昔ながらの元色を剥がしてその上に再塗装を行うオールペイントとは異なり、いつでも元に戻せる手軽さで色を変えられるという意味では近年大流行中のフィルムラッピングに近いのですが、大きく異なる特徴があります。
それは、
-剥がす際に接着材が残ったりオリジナルの塗装まで剥げてしまう場合のあるラッピングとは異なり、簡単に綺麗に剥がせる。
-ラッピングは曲面を綺麗に貼るためには熟練の技を必要としますが、この塗料は極普通のスプレーガンで塗布できるため特殊な技術を必要としません。

試しに剥がさせてもらったのですが、本当に簡単に剥がすことができ、下のオリジナル塗装には何の痕跡も残していませんでした。それでいて、傷にも非常に強く、擦り傷や凹みでも剥がれることはないそうです。展示では実際に塗装の上からコンクリートブロックで叩き凹ませていましたが、剥がれる兆候は一切みられませんでした。端からゆっくりと剥がしていけば剥がせるのですが、端以外からは傷をつけても剥がれることはまずないとのことでした。

この塗料をアメリカから輸入販売することになったきっかけは、同社の所在地にあるそうです。コルベットのナンバープレートや社名からもわかるように沖縄に拠点があります。社長の金氏は非常に車が好きな方で、自身の愛車でもあるコルベットを、沖縄特有の潮風や直射日光によるダメージからどうにかして守りたいと常々考えていました。そんな思いから世界中の様々なラッピングフィルムや塗料を試しているうちに、この塗って剥がせるスプレー塗料に行きついたとのことです。簡単に塗って簡単に剥がせる。ホイールやエンブレムなどの細かい部分にまで塗装が可能ということで、まさにフィルムと塗料のいいとこ取りと言えます。
コルベットの仕上がりを見る限り、今後はこの塗って剥がせるスプレー塗料がフィルムラッピングに取って代わることはほぼ間違いなさそうだと言えます。
気になるお値段は、車種によっても異なりますが、1台あたり約4,50万円程度で施工可能とのことです。普通のオールペイントや、熟練の技が必要なフィルムラッピングとほぼ同等と言ったところでしょうか。もう少し普及し始めると価格も下がってくると思われます。今後の展開に期待したいところです。

 

アストンマーティンレーシング:ヴァンテージGT3

日本でアストンマーティンレーシングを展開するアルファクラシックスのブースでは、アストンマーティン・ヴァンテージGT3が展示されていました。
このコーナーでも幾度となくアストンマーティンを取り上げているだけにお気付きかと思いますが、私は個人的にアストンマーティンが大好きです。
そして、このヴァンテージGT3はレーシングカーの中でも1,2を争うカッコよさだと思います。

アルファクラシックスの今回の出展にあたっては、重大な発表が2点ありました。

一つ目は日本でのアストンマーティンレーシングのGT車両やパーツの販売とレースサプライヤーとしての活動開始。もう一つが、ACRパフォーマンスというアストンマーティン専用チューニングブランドの展開です。

その第一弾として、V8ヴァンテージ用のエアロパーツとスーパーチャージャーキットが展示されていました。実物を目の前にすると車幅2mを超えるボディーは圧倒的にワイド&ローで、まさにスポーツカーの理想的なフォルムと言えます。

 

もし、アストンマーティンにお乗りで物足りなさを感じていたり、人とは被らないオリジナリティを手に入れたければぜひ検討されてみてはいかがでしょうか?

 

ロールスロイス Dawn

超高級車として名高いロールスロイスも、チューニング業界にとっては格好の素材となる。アメリカを代表する超高級鍛造ラグジュアリー・カスタムホイールブランド『フォージアート ・ホイールズ』のブースから出展されていたのは、ロールスロイス最新のオープンクーペDawn(ドーン)だ。名前は英語の夜明けに由来する。

展示の目玉となる足元をエレガントに飾るフォージアートの最新ホイールは、なんとサイズが24インチ。いくら巨大なロールスロイスの車体と言えども、履きこなすのは容易ではない。「普段乗るにはさすがに神経を使う」と語ってくれたのは、車両オーナーの五島学氏だ。五島氏は、今回のオートサロンにはこのDawn以外にもブームクラフトブースから、ランボルギーニガヤルドスーパートロフェオに電気を流すと発光する塗料を塗ったものを出展している。『腕 ひとつで稼いで、仲間を守れる男になれ!』の著者としてもメディアからの注目を集めており、超高級車業界では話題の人物だ。

今回展示しているDawnの特徴について聞いてみたところ、ホイール以外にも大阪発のドレスアップパーツブランドWALDのフルエアロ開発車両の役割も担っていることを教えてくれた。

内装のホワイト革に赤いパイピングのアクセントと大径ホイールの側面の赤が非常にマッチしていて美しい。上級者向けのカスタムと言えるだろう。ランボルギーニムルシエラゴ、アヴェンタドールを筆頭に複数台所有する超高級車全てをカスタムしている五島氏の流石のチョイスだ。

 

スズキジムニー改 G63AMG6×6

一瞬自分の目がおかしくなったのかと錯覚するほど衝撃的なブースが登場!
NATS 日本自動車大学校の生徒たちによる作品です。写真ではわかりにくいかもしれませんが、どうみてもメルセデスが生み出したオフロードのモンスターG63AMG6×6なのですが、どうもサイズがおかしい。一回りどころか半分2/3くらいのサイズなのです。あまりの完成度にメーカーが小型版を発売したのかと思ってしまいましたが、実はこれスズキのジムニーをベースに作られたレプリカなのです。

メルセデスから購入した部品はフロントグリルだけというからさらに驚きです。そして、気になる材料費はわずか150万円とのこと。ベースのジムニーと150万円さえ持っていけば作っていただけるのなら、今すぐ持っていきたいほど気に入ってしまいました。皆様も一度画像でこの完成度をじっくり見てみてください。なお、さすがに6輪駆動にはできなかったとのことで、前輪と真ん中のタイヤの4輪駆動となっています。

 

S550クーペ エディッション1

個人的に現実的に今最も欲しい車の一台です。
ホワイトの品のあるボディーにWORKのスポーティーな2ピースホイールGrosisGr204がまぶしい、メルセデスの最新型S550クーペ エディッション1の展示です。21インチという超大径ながらもスポーティーなボディーデザインが全く負けることなく、一層エレガントです。さすがホイールメーカーによる展示だけあって、ライティングの方法が非常に美しいです。

 

展示車両紹介2

引き続いて展示車両を紹介させていただきます。

 

メルセデスベンツSL500&SL55AMG

鮮やかなピンクとこれ以上ないほどのワイドボディーで注目を集めていたのは、THREE-S DESIGN(http://www.three-sdesign.com)の2台のSLです。ピンクがR230の後期型SL500で、グレーのひょうたん型ヘッドライトがR230前期型SL55AMGです。LBパフォーマンスを中心として超高級車へのオーバーフェンダーが、世界的に流行の兆しを見せていますので、その流行になった形となっています。今回のフルボディキットSoul-Stirring Silhouette FULL BODYは、同社のオリジナルとして新開発されており、その内容は以下の7点でその全てにおいてFRPとCFRPの選択が可能となっています。

・フロントバンパースポイラー
・フロントアンダースポイラー
・リアバンパースポイラー
・サイドステップ
・サイドアンダースポイラー
・トランクスポイラー
・GTウィング

ワイドボディーというものは、ただ闇雲にボディー横幅を拡大すればいいというものではありません。どのように見せたいか、綿密にデザインした上で陰影にも考慮しなければいけません。そこでこのボディキットでは、AMG純正の最強モデルSL65AMGブラックシリーズのテイストをフロント部に取り込むことで、エレガントさやまとまりを見失うことなくスポーティーに仕上げることに成功しています。

また、足元を飾るのはReal Japanese Forged WheelのHaila Diamond。このホイールのコンセプトはジュエリーやTOPブランドの時計の様に煌びやかに輝くイメージ。確かに2ピースのディッシュ部だけをシャンパンゴールドにすることで、高級ジュエリーかのような煌びやかさを発揮しています。

この展示で私がもっとも目を奪われたのは、実は車ではなくその背景として飾られていたバックボードの写真です。づぼらや、ビリケンさん、二度漬け禁止の串カツが一同に会す通天閣のふもとの風景は、まさにキングオブ大阪と言えます。色使いがとても美しく、大阪を生き生きと表しているので、一見するとCGかと思ってしまいますが、もちろん実際に撮影されたものです。通天閣のライティングが消える23時ギリギリの時間帯を狙って、人通りが途絶えた瞬間を見事に切り取ったとのことでした。背景のフグの提灯やビリケンさんのファニーさと、車両のゴージャスさのミスマッチが見事で、まるで誰かの夢の世界へ迷い込んでしまったかのようで、見ていて非常に楽しい一枚でした。

BMW i8

マッドシルバーと言えばいいのか、ステンレス色と言うと理解していただけるのかもしれませんが、特徴的なシックなシルバーで覆われたBMW i8はDTE SYSTEMSからの出展です。前述のSLとは正反対となる控えめながら上品なボディキットをまとい、BMW i8の電気自動車ながらスーパーカーという知的に感じられる側面をさらに強調することに成功しています。

同社はこのようなボディキットの取り付けや販売も行うのですが、メインは欧州車向けのECUチューニング主にサブコンによる制御を得意としているとのことです。

 

メルセデスベンツ VISION Tokyo

この東京オートサロンというイベントは、単なるチューニングカーの祭典に留まりません。あまりの知名度や来場者数の増加はついにメーカーも無視できない領域に達しています。メルセデスベンツなどの大ブランドですらメーカーとして出展しています。

今回の展示では、現行型の限定車やレーシングカーなど複数台の豪華なラインナップに加えて、2015年の東京モーターショーでも出展していたVISION Tokyoと名付けられた都市型トランスフォーマーと定義されるコンセプトカーまで出展されていました。

この車両の特徴は、完全自動運転からくる乗務員全員の運転からの解放です。エミッションフリーの燃料電池車でもあり、車を生み出した偉大なメーカーからの今後の車の進む道への一つの回答ともいえる一台です。

ロータス3-ELEVEN

ロータスの日本における正規代理店LCIからは、最新最強のロータスとなる3-ELEVENが展示されていました。2-ELEVENの直接の後継モデルではあるものの、その進化の幅があまりにも大きく、ホッケンハイムの市販車レコードをあのハイパーカー918スパイダーからもぎ取ったほどです。以下のスペックをご覧いただければどれほど凄まじいか、ご理解いただけると思います。

エンジン:V型6気筒 3.5L スーパーチャージャー
最高出力
ロードバージョン:416ps/41.8kgm
ミッション
ロードバージョン:6速マニュアル
車重
ロードバージョン:925kg
0-100km/h加速:3秒以下
最高速度
ロードバージョン:280km/h
クイックリリースステアリング、TFT液晶ディスプレイ、FIA認定6点ハーネスレーシングシート
FRPから40%軽いカーボン複合材料をボディに採用
アルミ製シャシー
ロードバージョンは助手席を標準装備。レースバージョンはオプション設定
ロードバージョン:1495万円

 

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