アストンマーティンイヤー
今年はまさにアストンマーティンの年だったといって全く差し支えないでしょう。新生アストンマーティン東京が発足し、世界に誇る旗艦店といっていい規模と内容で青山に新たなショールームとブランドセンターがオープン。オープニングには本社からアンディ・パーマーCEOをはじめとした首脳陣が勢ぞろいする力の入れよう。
そして、そんな記念すべき年を締めくくるのはアストンマーティンの最もボリュームゾーンとなる使命を帯びた車“ヴァンテージ”のフルモデルチェンジです!!
つい4年前に創業100年の節目を迎えたばかりなのに、すでに大きく次の100年へ活発に動き出している力強さが伝わってきます。
ぜひ、以下の記事も合わせて振り返ってみてください。
・正規ディーラー“アストンマーティン東京”レセプションの参加レポート!
・アストンマーティン本社からのマーケティング調査依頼と意外な結果
世界同時アンヴェール
私の記憶でも世界同時アンヴェールは聞いたことがありません。一つの会場のアンヴェールの様子を世界同時中継することはよくあることなのですが、車両を事前に全ての国に配置する手間や漏洩リスクを考えると相当周到な準備がなされたものと考えられます。
今回のアンヴェールは世界6ヶ国で開催されたのですが、イギリスで12時、フランス・ドイツ・イタリア13時、と考えると日本の21時は日本に対するサービスとさえ思えるほどの時刻ではないでしょうか。それもそのはずで、日本の会場となったのは世界に先駆けてイギリス本国に継ぐ2番目の開設となったブランドセンター“The House of Aston Martin Aoyama”で、この日が記念すべき正式オープンの日でもあります。
会場の様子
ロールスロイスオータムフェア@グランドハイアット東京(リンク)
挨拶も早々にまずは発表前の異様な熱気が漂う会場の様子を見て回ります。新生ヴァンテージのキーワードに“野生”があることから、ブルージャングルと銘打ち会場内がブルーライトで照らされています。ドレスコードもブルーアクセントです。また、アストンガールのモデル達が野獣を思わせる特殊メイクをしており、余りにもリアルなメイクと薄暗い室内と相まって少々恐ろしかったです。
ショールームとブランドセンターをつなぐ通路には、近代モデルがずらりと展示されておりこれはこれで見ごたえあります。何より今夜先代となってしまうヴァンテージの最強モデルGT12の姿を目に焼き付けておくことで、新生ヴァンテージを評価する上での参考にさせていただきました。
いよいよアンヴェール
そうこうしている間にアンヴェールまでの残り時間をカウントするタイマーが2分前となりました。ギリギリ撮影が可能な場所になんとか滑り込み、その時を待ちます。カウンターがいよいよ5秒前を指すころにはあれほど沸きあがっていた場内が異様な静寂に包まれます。
5・4・3・2・1・・・・・
野生をキーワードにしたオープニングムービーが流れ、パフォーマーのダンスが終わり、光の中からようやくヴァンテージがその姿を現しました。
特別ゲストとしてロックスターのYOSHIKI氏の登場などもありました。
個人的な感想
恐らくみなれないせいも多分にあると思われるため読み飛ばしてください。(近年の自動車デザインはほとんどが見慣れたころに印象がガラリと変わる傾向にあります。)
フロントデザインが酷いです。
シルビアのようなヘッドライトに先代譲りのライト横からボンネットへと続くデザインラインに必然性がなくミスマッチです。個人的にアストンマーティンのDB9とヴァンテージ、ヴァンキッシュは全ての車の中で最も美しいヘッドライトを持っていると思っています。だったにも関わらずこのヘッドライトやフロントデザインはいただけません。フロントグリルも唐突で下品です。(言い過ぎて本当に申し訳ないのですが、ここでだけは正直な感想を述べさせてください。)
ただし、サイドやリアビューは美しい!!ヴァンキッシュザガートを思わせるサイドビューや映画007に同乗した劇中専用モデルDB10よりさらに洗練度を増したテールランプには溜息が漏れます。これで、フロントマスクがDB9似だったら間違いなく恋に落ちてたことでしょう。ただし、その場合は“野生”とはかけ離れていたと思いますが。
時代に即したマーケティング手法の進化
最後に一つだけマニアックな残念ポイントを紹介させてください。
実は世界同時アンヴェールと時を同じくして世界同時ネット動画解禁もあったのです。
ということは、事前にネット動画製作者には実物が前もって提供されていたわけです。その中にはまさに時代を反映するようにYOUTUBERも入っています。メーカーでも最早無視できない、積極的に戦略に取り込みたい存在に成長したということです。
世界各国のカーレヴューを投稿するYOUTUBERが動画を投稿する中、日本からは0(ゼロ)です。日本にはそれに値するだけのYOUTUBERが存在していないとみなされたわけです。この点は非常に残念であり、できることなら自分がそういう存在になりたいとすら思わせられました。
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