メインは確かにDAWNのブラックバッチですが、お披露目会というよりも全ラインナップ合わせた展示会という趣旨です。ですので、いつもの発表会にありがちなアンヴェールやスモークはありませんでした。
今回はインビテーションも至ってシンプル。開催時間も朝から晩までといった予約せずにいつ行ってもOK方式でした。ロールス・ロイスとしては異例なくらい簡易的な招待です。インビテーションの数もいつもの数倍にあたる2000通くらい出しているとのことです。
展示の様子
メルセデス等の大量生産車のフェアともなると、会場のグランドハイアット周辺の道路がその車種で埋め尽くされるのですが、そこはさすがロールス・ロイスともなると、全く見かけません。ホテルの正面玄関に到着してようやく2,3台目にすることができるレベルです。
受付でインビテーションを提示し会場へと入ります。
どの車もボディが規格外に大きく、そして、その大きさを隠そうともしないデザインのため素晴らしい威圧感です。これだけ並ぶと壮観ですね。
入場するとお茶ができるくらいの席は準備されていて、ちょっとしたオードブルが振舞われました。個人的にはフォアグラのテリーヌが美味しかったです。
同じ時間帯にちょうど来場していた友人知人と挨拶や車趣味に関する近況を報告しあい、いよいよロールス・ロイスを見て回ります。
DAWNブラックバッチ
メインとなるDAWNブラックバッチは真正面に展示されていました。バラックバッチという名前から受ける印象とは裏腹に真っ白なボディです。白いボディは膨張色で大きなボディがさらに大きく立派にみえます。これは他の車からみれば威圧感ですし、自分の車なら優越感と捉えることができます。
ロールス・ロイスのギミックとしてドアの中に傘が収納されていることは有名ですが、WraithやDAWNのような2ドア版になると傘の収納場所がフェンダーになります。
ブラックバッチとは
ブラックバッチとはなにか?当初は単純にメルセデスにおけるAMG、BMWのMに代表されるような高性能版と認識していました。同様にAMGにはブラックシリーズとブラックの名が付くモノがあるだけに信憑性も高いですが、今回のDAWNブラックバッチをみていて誤りに気付かされました。
ブラックバッチとは高性能とかそんな単純で野暮ったいものではなく、ロールス・ロイスが持つ伝統・格式・威厳といった要素の裏側に潜む何かなのだと思います。“何か”な上に“思います”と、伝えるモノとして恥ずべき表現なのは重々承知の上で書いていますが、この何かが何のか、この問いに答えられるのはこのブラックバッチを手に入れたモノだけだと確信していることも合わせてお伝えするより他ありません。
現状の私の思想だとDAWNを買えたとして、ブラックバッチを選びません。恐らくどれだけ余分にお金を持っていたとしても・・・。ただ、興味を惹かれたり憧れたりする思いは心のどこかにあるのも事実です。それは、単純に子供心だったり、男子なら誰もが夢見る強いモノへの憧れに似ているかもしれません。
概観や数値上の変更点についても一応触れておきたいと思います。
以下の箇所が専用クロームサーフェスで仕上げられています。
・トランクリッドフィニッシャー
・エグゾーストパイプフィニッシャー
・エアインテークフィニッシャー
ロールス・ロイスの“RR”バッジが、配色を反転しているという心憎い演出も捨てがたいものがあります。
6.6ℓツインターボV12エンジンの最高出力は600psへとDAWN比30psプラスされています。(最大トルクは2kg-mプラスの85.7kg-m)このパワーアップに対応するため、なんとブレーキディスクも直径を1インチ拡大しているとのこと!本当に恐ろしいメーカーです。
他の出展
せっかくのロールス・ロイスの展示会ということで、来場者の興味を引くような競合しない他社も出展しています。今回の場合は、KWANPEN(クワンペン)でした。
ご存知ない方のために一応説明させていただきますと、Kwan Pen Sengにより1938年シンガポールで創業された、クロコダイルレザーによるハンドバックやアクセサリーの専門店です。
職人の技術力の高さとクロコダイル養殖の権利で有名です。他ブランドよりも圧倒的に良質なクロコダイルバックを格安で購入することが可能です。
そんなKWANPENからは、来場者の同伴淑女のためのクロコダイルレザーを用いたオリジナルキーホルダーコーナーが提供されていました。今回の試みは世界的に初となるとのことで、力の入れようがわかります。
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