東京モーターショーの最新自動車業界のトレンド 48V化・ビヨンド・ザ・モーター

2年に一度となるビックイベント東京モーターショーにプレスとして参加してきましたので、その模様を特集でお届けさせていただきます。

今回は特に印象深かった出展や最新の自動車業界のトレンドを追ってみたいと思います。

レクサスの思想?

別の記事でお話ししたように、特に日本メーカーやインポーター各社のプレゼンが見るに堪えなかったのですが、中でもワーストワンはレクサスです。

レクサス=トヨタに対しては、どの大手メディアもあまり思ったままを書くことはできません。私だけでも素直に感じたままを書かせていただきます。

“我々は2020年には高速道路に限定して自動運転を解禁します。”

“2025年までには、データセンターと自動的に通信してソフトウェアをアップデートできるようにします。”

どちらもすでにテスラが何年も前に実現してしまっているのですが、彼らの目にはテスラが見えないのでしょうか?それともあえて見ていないのでしょうか?

私は、以前から常々レクサスというメーカーの存在意義や思想について懐疑的立場をとってきたのですが、今回のプレス発表を受けて確信しました。レクサスには思想がないと!

マーケティング至上主義が生み出した、単純に売れそうなパッケージングトヨタの高級版としてのブランディングだけで売っているだけの思想のないメーカーなのです。ショールームを訪れてセールスと会話してみても、試乗してみても、それらは随所に現れます。

このままでは近い将来、多くの日本人がこの事実に気づいたとき淘汰されてしまうのは必然のことでしょう。使っている素材は決して悪いものではないので、少しでも早く改善欧州勢に負けないような日本独自の思想を持って開発に臨んでほしいと切に願います。

 

目前まできている最新技術48V化

欧州勢各社がこぞって実用化してきたのがこの“48V化”です。まだ聞きなれないかもしれませんが、近いうちに誰もが知る言葉になるでしょう。

これまで自動車の電源電圧といえば12Vかトラックや一部の欧州車の24Vが一般的でした。それを48Vにまで高めることによって、これまで動かすことが難しかった補器類やサスペンションまで電動化してしまおうというものです。

メルセデス・ベンツの48V化

常に最先端を走り続ける自動車界の巨人メルセデス・ベンツは、世界に先駆けていち早く実用化しています。すでにドイツ本国ではS450として発売されており、日本でも2018年春から導入が内定しています。

そのS450に搭載されるエンジンは3.0リッター直列6気筒スーパーチャージャー+ターボです。この48V化対応によって、久しぶりに直列6気筒エンジンが日の目をみることになりました

なぜかと言いますと、直列6気筒のシリンダー配置は従来のV6と比べて左右のスペースが確保しやすく、電動補器類が配置しやすいからです。具体的に電動補器類とは主に電動スーパーチャージャーやISGと呼ばれるオルタネータ兼エンジンスターター、電動コンデンサを表します。これらを電動化することにより、エンジン回転に影響されない個別の綿密な制御が可能となります。つまりは、低回転時には電動スーパーチャージャーを駆動させ十分に排気圧が高まったところで、従来のターボチャージャーに切り替えることで燃料効率を最大化することができるのです。また、これまで補器類を駆動させていたファンベルトが一切不要になり、フリクションロスを低減することでさらなる高効率化にまで寄与します。

W222型Sクラスのマイナーチェンジの記事でも触れましたが、実はこのS450を発注済みですので、納車された際には一早くレポートさせていただきたいと思いますのでお楽しみに。

アウディの48V化

電動化できるのは何もエンジンルームの中だけとは限りません。ハイパワーな48V電源の可能性は無限大で、様々な用途に利用可能です。中でも興味深かったのはアウディの使用方法です。

次期型A8で48V化を実現する予定となっており、サスペンションまで積極的に電動制御するということです。側面衝突を検知した際に、衝突される側の車高を8㎝高くすることで、衝突による被害を軽減することに成功したとのことです。

 

なぜ48V化なのか?

48Vという一見中途半端にも思える数値には理由があります。それ以上の高電圧システムに比べて電装部品を小型簡素化でき、60V以上で必要になる高度な安全機能を実装する必要がなくなるためです。

つまりは、フルハイブリッドよりも小型簡素なシステムを安価に開発することで、低コスト高効率な電動化を実現できるということです。

実はメリットは効率の面だけではありません。車を操る楽しさという点でも、フルハイブリッドよりも内燃機関特有の情緒や小型軽量で車重軽減によるハンドリング向上まで実現しているのです。

 

ビヨンド・ザ・モーター

欧州の2020年規制による自動車の電動化が連日報道されており、中には全ての車が電気自動車になってしまうかのように誤解されている方も多いことでしょう。

確かに、内燃機関だけの車は排ガス規制をクリアすることができずに淘汰されてしまうかもしれませんが、今回お話ししたような48V化などのようにあの手この手でこれからも内燃機関がなくなることはないと思われます。なぜなら人間にとって、自動車とは単なる移動手段ではないからです。今回の東京モーターショーを受けてそう確信しました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です