ベントレー、中古車、フェア?3つの単語が容易には結びつきにくい内容かと思います。
ご存知の通りベントレーは英国が誇る超高級車で大富豪がショーファーを付けて乗る車です。そんなベントレーも市販車である以上は中古車が存在します。
中古車として購入する用途が少ない車だけに新車に比べるとかなりお買い得な車が多いのが特徴です。
正規販売店のコーンズが自社で新車販売したベントレーをユーザから買取り、認定中古車として販売しています。今回は、六本木のグランドハイアット東京のボールルームに一同に展示した即売会の開催です。
招待対象となる顧客には事前にインビテーションが送られてきます。
このインビテーション一つをとってみても特殊な厚みと柔らかみのあるインクで印刷されており、特別な世界観を損なわないよう配慮されていることがわかります。
会場のグランドハイアット東京正面玄関に到着すると、早速最初のベントレーが目に入ります。最近発売されたばかりの新型にしてベントレー初のSUVベンテイガです。
これまでオフロード走行まで意識した本格SUV市場には超高級車ブランドは存在していませんでした。ですので、ランドローバーイヴォークで我慢していた大富豪達には待ちに待った大本命の登場といったところで、すでに大量のバックオーダーを抱えている模様です。
受付でインビテーションを提示し会場へと入ります。
新車発表会と比べるとどうしても華やかさは控えめですが、一台でも押し出しの強いベントレーがこれだけの数揃うとさすがに壮観です。半分が新型車や現行型の展示で、もう半分が認定中古車の展示となっていました。
入り口を入ってすぐには特別展示となるクラシックベントレーがお出迎えです。最近カルチャーコンビニエンスクラブ傘下となってなにかと話題のワクイミュージアムからの展示協力です。
私の一押しミュルザンヌです。白いボディーがただでさえ大きい車体をさらに大きく見せます。
近年の廉価版ベントレーといえるコンチネンタルシリーズと比べて、その立ち姿からでもベントレーの本道としての歴史と伝統の重みを感じます。内装のウッドパネル類を比べると一番よく違いがわかります。一見同じウッドパネルに見えてもよく見たり手で触れたりしてみると奥行や厚みがもたらす高級感が桁違いなことが感じ取れます。
私個人的には、少々ファニーでかわいらしいヘッドライトが好きです。
クラシカルで気品を感じられます。
せっかくの認定中古車フェアですので、一応価格もお伝えしておきます。
走行4千キロほどで、内外装ともに新車とほとんど見分けはつかない程度の良さ、価格は新車比2割引きといったところでしょうか。
オプション分の金額や即納可能ということを考えればかなりお買い得と言えると思います。
何台も入念に見て回って少し疲れたところで、軽食タイムです。テーブルに着くとすかさず飲み物と軽食が運ばれてきました。内容はご覧の通り明らかにピクニックの様相です。
これはベントレーとピクニックの切っても切れない関係からのユーモアあるおもてなしだと想像できます。
歴代のベントレーにも必ずピクニックセットが装備されたモデルが展開されてきました。実用的かどうかは置いておいて、非常にユニークで優雅な装備ですよね。
先ほど紹介した最新のフラッグシップであるミュルザンヌにも“ブルートレイン”というサブネームを持つスペシャルな限定車が存在します。
ブルートレインという車名は、1920~30年代に行われていた汽車と自動車が競う“ブルートレイン・レー”に由来しています。
1930年に当時ベントレー社の会長だったウルフ・バーナート氏がベントレーの代表モデルスピード・シックスに乗り、ブルートレイン・レースで勝利してから85周年の記念モデルです。記念としては少々キリが悪い気もしますが、そこは気にしないことにしましょう。
このブルートレインには内装の雰囲気に合わせたオーク材とキャメル色の革でできたピクニック用バスケットが付いてきます。そして、その中にはドイツRobbe and Berking社製の銀メッキのナイフやフォーク、フランスHaviland社製のリモージュ磁器の食器、イギリスLinley社製のクリスタル・シャンパン・グラス、そしてスコットランドで編まれたアンゴラ100%のピクニックラグなどが収まっています。
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