妊娠・出産という一大イベントを迎えるにあたってアレコレ準備しなくてはならない事は多々あるわけですが、一方でクルマ好きとしてはチャイルドシート選びにも手が抜けません。
もうすぐ産まれてくる子供と一緒に行く買い物やピクニック。安全に楽しく快適にドライブするには妥協できないアイテムです。
子供ができて、チャイルドシートを初めて購入し使用してきた筆者がその使用感を振り返ってみます。
市場にはニーズに合わせて様々なチャイルドシートがある
まずネットで調べてみると、価格帯もさることながらその仕様も多種多様、今まで全く縁のない装備だった為に何がなんだか分かりません。
ベビー用品メーカー各社はもとより、あのレース用シートで有名なRECAROが出している!など漠然と眺めていました。
よほど廉価な物でなければ安全性は充分確保できるようですが、その他の機能や付加価値で価格差が生まれています。
こういったアイテムは自分だけでなく、家族の誰しもが操作する可能性があるため、初めてでも直感的に操作できるシンプルな扱いやすさにも重点を置きたいところです。
ネットである程度の目星をつけて、現物を見に量販店へ足を運びました。
どこの店舗へ行っても概ね専門スタッフが常駐しており、各メーカーの実機を使っての操作解説が受けられると共に、車種と年式・グレードを伝えれば自分の車に取り付け可能か調べてもらえます。
お店で実際に触れたり、あるいは知人など既に使用している人に意見を聞く事がとても参考になりました。
そして、選んだのがアップリカの「フラディアグロウISOFIXデラックス」です。
おおまかな仕様は、
- 体重:2.5kg(新生児)~18kg(4歳頃)まで
- 身長:50cm~100cm
- シート重量:14.5kg
- リクライニング:横向き3段 後向き2段
- 大型フレックスシェード(日除け)
特徴は、シートが360°回転し(90°毎に固定)乗せ降ろしが楽な上、シートをフラットなベッドにできるポジションがあるため、首のすわっていない新生児でも体にストレスの無い理想的な状態で安全に寝かせる事ができます。
あらためて実物を手に取ってみると、各部の構造やパット・クッション等しっかりとした作りで安心感は抜群。
取扱説明書を読みながら「良い物」を買った感を早くも満喫しました。
車両への装着はISOFIXアンカーを用います。
シート奥行設定や下部突っ張り棒がしっかり固定されていることを確認できるインジケーターがあるので、簡単に取り付けることができました。
チャイルドシートを固定する際にクルマの本革シートを保護するためのシートカバーも別売りで購入しました。
これは滑り止めの機能も兼ねていて、しっかりとしたフィッティング感がありオススメです。
妻が臨月の頃に車両に取り付け、操作を予習してみました。
各レバーやボタンにはそれが何を調整、作動させるのかを示すイラストが表記されているので、すぐに慣れる事ができます。
これと言って特別な事はしていないのですが、新しい命を守る責任感と新生活の期待に胸が躍ります。
そして無事に子供が生まれて一週間、妻と子供の退院を無事に車で迎える事ができました。
実際に驚くほど快適に使用
先ずは、フルフラットポジションからのスタートです。
シートを横向きにした際のみフラットなベッドにできます。
車道の反対側から子供を乗せ降ろしする方が安全だと考え、左後部座席にチャイルドシートを装着しました。
子供は右側に頭、左の窓側に足元となります(逆だとドアが閉まらない)。
後部座席中央に迫り出す形になる為5人乗車はできません。
左後ドアを開けると正面から子供と向き合って、ハーネスベルトの締め外しができるので楽です。
走行中は右後部座席に座る妻ですが、子供が「そっぽ」を向いているポジションになってしまい顔が見えず不安になる懸念がありました。
しかし実際は、上から見下ろすように表情を確認できるので、母子共に安心している様子でした。
ただ、このポジションで子供の顔を見えるようにするには、フレックスシェード(日除け)を取り外さなければなりません。
首がすわる頃までこのポジションで過ごしましたが正にベッド感覚で乗せる事ができ、幸いわが子は走行中グズる・泣くという事も無く、全身隙間の無い心地よさそうなクッションに包まれ穏やかな表情を見せていました。
乳児は体温も高く夏生まれで暑さが気になるところだったので、通気性の良いシート素材の重要性を実感しました。
我慢をせず快適にドライブができている様子を見ると「とりあえず車嫌いにはならないはず」と安堵しました。
これを執筆している現在、子供は9ヵ月になり様々なドライブをしてきました。
今はリクライニングをフラットから一段上げた状態で利用しています。
この角度からシートを後ろ向きにする事ができるので、乗せ降ろしはドアの方を向き、走行中は後ろ向きにする事で隣に座る大人と対面でコミュニケーションを取りながらドライブができます。
このポジションからフレックスシェードを活用。
ベビーカー並みに立派な物で、段階的な折りたたみ式ですっぽり閉じる事もでき、紫外線はもちろん寝てしまった時など眩しい日差しをガードできます。
子供がもう少し大きくなったら、更にリクライニングを上げて前向きで座る事ができるようになります。自我も芽生え「大人と一緒のスタイル」も意識してくるかもしれませんから楽しみです。
リクライニングやヘッドレストなど、各部位のサイズ調整は「カシャン」と節度ある操作感でスムーズ。
シートの回転も子供を乗せたままでも軽く動作、確実なロックができるので女性でも乗せ降ろしは苦では無いと思います。
妻も当初から「これ良いわぁー」と満足。
安全装備ひとつでカーライフがさらに充実
子供をはじめとした家族が快適かつ嬉しそうな表情で一緒にドライブが楽しめる要素として、チャイルドシートの存在は当たり前のようで大きい物なのかもしれません。
それぞれの家庭にあった最適なものを妥協なく探すことが大切です。
今回筆者が選んだシートも自信を持ってオススメできます。参考にされてみてはいかがでしょうか。
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